写真版ぐるめ部長の『ほぼ高槻』グルメガイドvol.1

画像の無断使用はご遠慮ください。ヒトサラなどに食べログから提供された画像も含みます。地元のキュレーションサイトに結構使われてしまったので、こう書かざるを得ません(^^;)

コラム 【車椅子エスカレーター転落事故が想起させる懸念】






車いす転落 巻き込まれ女性死亡
NHK香川 NEWS WEB 07月11日 17時34分


10日午前10時40分ごろ、高松市三条町の「ニトリゆめタウン高松店」で、市内に住む81歳の男性が79歳の妻を車いすに乗せて2階から3階に上がるエスカレーターを利用していたところ転落し、後ろにいた近くに住む渡邉清美さん(76)が巻き込まれて下に落ちました。
この事故で渡邉さんは全身を強く打って市内の病院に運ばれましたが、およそ8時間後に死亡が確認されました。
また、男性が腕に軽いけがをしたほか、妻が胸の骨を折るなどの大けがをしました。
警察によりますと、男性が3階でエスカレーターから降りようとしたとき床との段差に車いすが引っかかりバランスを崩して転落したということで、警察が、事故の状況を詳しく調べています。
一方、事故を受けて店は11日、エスカレーターに乗る場所の近くに車いすの利用を禁止する看板を出しました。
「ニトリ」は「お客さまが亡くなるという大きな事故が起き誠に残念です。より一層の安全対策に取り組んで参ります」とコメントしています。


http://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/8035070101.htmlより引用)






私が家族の介護を始めたのは、まだ30歳台前半の頃。
まだ若くて、体力も判断力も現在にくらべると遥かに充実していた。
(・・・と思う)
既に20年近くの歳月が過ぎたけど、その間、一度たりとも、
車椅子をエスカレーターに乗せたコトも、乗せようと思ったコトもない。




それは日常生活の中で「前輪の怖さ」が身にしみているから。



ほんの少しの段差で前輪が躓いて、ベルトをしていなければ、
家族が前に放り出されていただろうコト。


以前あった、高槻病院近くのJR踏切を渡ろうとして、
前輪がレールの溝にはまって身動きできなくなったコト。
(家族を車椅子からいったん降ろして前輪を脱出させて事無きを得た)



エスカレーターから降りる際の、あの小さな段差に引っ掛からないためには、
前輪を浮かせて越す必要がある。
そのためには、車椅子の後方に重心を移動させなくてはならない。
その動作が、エスカレーターの狭いステップの上で、滞りなく行えるか。


エスカレーターの角度にもよるけれど・・・


上りのエスカレーターなら、車椅子はすでにある程度後傾している。
さらに後ろに傾けるには、その重量を、
強い力と絶妙のバランス感覚で支えなくてはいけない。


下りのエスカレーターなら、車椅子の転倒防止装置が、
後ろのステップと接触して、車椅子の後方を押し下げられない、
イコール、前輪を浮かせられない危険性がある。


上りも下りも、車椅子を後ろ向きにすれば前輪は躓かないけど、
腕の力がかなり要りそう。



要するに、「車椅子でエスカレーターに乗るのは危ない」というコト。
もちろん、細かく説明するまでもなく、
「車椅子ではエスカレーターに乗らない」は社会常識。
そんなコトしてるヒト、見たコトない。




では、なぜ、81才の男性は妻の車椅子を押して
「つい乗ってしまった」のか。



理由はイロイロ、言おうと思えば言えると思う。
でも、いちばん大きな理由は、「慣れてないから」なのでは。


ここから先は、単なる私の推測。


老齢になってから車椅子を使い始めるのは、別に珍しくない。
その場合、全く歩けないという訳でもないので、
常に欠かさず使用しているとは限らない。


例えば、ショッピングモールに買い物に来た時だけ、
貸出用の車椅子に乗るとか。


あるいは、外出先がモールや病院などに限られ、
屋内、もしくは整備された駐車場などのフラットな床面・地面でしか、
車椅子に乗らないとか。



介護者が車椅子の扱いに習熟しないケースも考えられる。



ひょっとすると、具体的な操作のイメージが無いまま、
ふだんも押してるんだから大丈夫だと自分を過信し、
安易にエスカレーターに乗せてしまうかもしれない。


安易にエスカレーターに乗せてしまって、結果、
最適な操作が出来ず、事故を起こすかもしれない。


ましてや、高齢者の乗る車椅子や、貸出用の車椅子は、
使用状況がほぼ屋内というコトもあってか、
前輪の幅が細かったり、径が小さかったりする仕様が多く、
より段差に躓きやすい。



こういったことから懸念されるコトとは。



今後、社会の高齢化がより進むと、
年をとって、筋力も瞬発力も注意力も判断力も落ちてから初めて、
車椅子の使用者や介助者になる高齢者も増える。


逆走などの危険運転が問題になっている自動車に関しては、
運転免許の返納を促進するなどの対策がとられているが。


車椅子初心者に関しては、認識もされていない。


今回のような事故がそう再々起こるとは思わないが、
起こらないとも限らない。



それにしても、この81才男性、大丈夫か?



もし、この男性が何らかの刑事責任を問われたとしても。
年齢、過失を認めているコト、逃亡の恐れがないコトから、
在宅での取り調べ、起訴になる可能性が高い。


そうなったとして、この男性、自動車の運転は続けるのだろうか。


どの記事にも書いてないけど。
事故現場のショッピングモールまで、車椅子の妻を連れて、
徒歩もしくは公共交通機関で行ったとは考えにくい。


恐らくは、自家用車で行ったのだろう。


そして、今回の転落事故にその自家用車は無関係だし、
生活の足として欠かせないかもしれない。
運転は続けるんじゃないかな?



こんな、「安全」に関して鈍感なヒトが、
自動車を運転していてイイのか?



現場となったニトリ、あるいはモールには、
エレベーターがない訳がナイ。


車椅子を押していて、エレベーターを使わず、
エスカレーターを使おうなんて発想をする人間は、
自動車の運転でも、安全を重視するとは思えない。



まっ、ぜんぶ私の勝手な決めつけなのですが。











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