写真版ぐるめ部長の『ほぼ高槻』グルメガイドvol.1

画像の無断使用はご遠慮ください。ヒトサラなどに食べログから提供された画像も含みます。地元のキュレーションサイトに結構使われてしまったので、こう書かざるを得ません(^^;)

コラム ※ネタバレあり 【映画ジョーカーのジョーカーはジョーカーじゃない】






2019年10月28日投稿






夫と映画を観に行きました。
夫婦50割利用でひとり1200円。
長く夫婦をやってきて良かったと思うのは、こんな時。






高槻アレックスシネマの館内は若いヒト達がたくさん。
人気の映画のようです。









さて、そんな話題の映画を観た感想は・・・






「ジョーカーちゃうやん!!」


バットマンに出てくるジョーカーは、息をするが如く悪を行う、しかも理由もなく唐突に楽しそうに、というイメージなんだが。
本作のジョーカーは、そういうナチュラルボーンな「不可解」なモンスターではなく。
色々と不条理な目に「合わされた」末に、「なるべくしてなった」必然性のある「無敵のヒト」。
鳥肌が立つような不気味さを期待して行ったのが、期せずして、
真面目な社会派映画を観賞した気分。
正直、ちょっと期待ハズレ。

(※例えば、裏切った同僚は殺すけど、親切だった同僚は殺さない。ジョーカーだったら両方、笑いながら殺せよ、みたいな。)
 
ただ、バットマンのジョーカーだと思わずに本作を観れば。
サイコホラーとして面白い。

私が一番気に入ったシーンは、彼に唯一寄り添っていた女性が、実は彼の妄想だった、彼は本当はずっとひとりぼっちだった、というトコロ。
妄想だったと明らかにするコトで、
彼の精神が一線を越えた瞬間を観客も共有できる

それと、バットマンの父親トーマス・ウェインへの詰め寄り方も、なんか妄執的で良い。

母親の妄想と性質が伝染している、みたいで、じんわり怖い。


しかし、本当に怖いのは、彼を取り巻く無数の何気ない悪意。
彼を育児放棄した母親も、彼に暴力をふるって脳損傷を負わせた母親のオトコも、彼から看板を盗んだ少年達も、彼を密告した同僚も、電車の中で彼に絡んだサラリーマン達も、たぶん、たいした悪意は持ってない。でも、彼の受けるダメージは甚大だ。このギャップ!


そして、後にジョーカーとして彼を持ち上げる暴徒達も、やはり、ほんのちょっとした悪意の持ち主。おそらくは「みんながやってるから」一緒に暴れる。ヒトを傷つけ、殺す。


自覚のない悪は、この世で最もタチが悪い。


本作はジョーカーという結果を通して、他人が受ける痛みを想像できない、主体性のない、小さな悪意が渦巻く社会を描きたかったのだろうか。


社会派だな~。やっぱり、ジョーカーじゃないや。
(※個人の勝手な感想です)







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