（３年前の夏のコトですが）

休日の昼下がり。
家族で揃って食卓を囲み、ソーメンをすする。
お行儀は悪いけど、テレビをつけて。

とあるバラエティ番組。
身近なテーマを出演者たちが、あーでもないこーでもないと。
ふと切り出された、次のテーマ。

「平日昼顔妻」

ブッ！　ソーメン噴き出しそうになったわっ！！
平和な家庭の団欒に、なんて爆弾を投下するんだっ！！！

私は専業主婦、平日の昼間は時間の融通がきく、家族の目もナイ。
不倫するなら平日の昼間、てのはよ～く理解できる。

夫にチラッと目をやる。
淡々とソーメンをクチに運んでる。
ホッとして次のソーメンに箸を伸ばす、と･･･

「お母さん、昼間、何やってるん？」

思わぬ伏兵？、この頃夫より口うるさい息子の、核心を突く質問。
またムセそうになったが、ムセる訳にはいかない、グッとこらえて･･･

「家事と昼寝」

どこかに出掛けるんじゃないかとか、昼食はどうしてるのかとか、
友達に会わないのかとか、質問は続く。
まるで、母親にはプライベートなんてナイかのよう。
１つ１つの質問に、揚げ足を取られないよう、無難に答えていく。

「他のヒトが、お母さんのコト、いつもキレイにしてるって」
「なんでいっつもキレイにしてるん？」

誰だソレ、そんなコト息子に言ったのは。
キレイだ、は、単純に褒め言葉だ。
けれど、キレイにしている、はそうじゃない。
美人じゃないけどがんばって身奇麗にしている、もしくは、
必要もないのに着飾って一体何をしてるんだろう、だ。

あ～、なんか、もしかして、ヤバイ？

「単なる趣味」

ちゃんと、ポーカーフェイス、出来てるかしら･･･

もういちど、夫を盗み見る。
あら、夫もポーカーフェイスｗ

私は３０代より４０代になってからのほうが、自分の時間を持てるようになって、
出掛ける機会も多くなり、服装や髪型、化粧に気を遣うようになった。

急に増えた洋服やカバンや靴、派手になった化粧に、夫が気付いてないとは思わない。
でも、何も言わない。

私も、出張帰りの夫のスーツのポケットに、美術館の半券を２枚見つけても、
誰と行ったの？なんて、イチイチ尋ねたりしない。

私達は、お互いのプライベートを尊重する、夫婦だ。

でも、息子は、グイグイ訊いてくる。
私はにこやかに、夫は黙って、やりすごす。
ものすごく、微妙な、家族の時間。

休日の昼下がりに、こんな地雷を仕掛けないで欲しい･･･

（最近は息子もそんなにはウルサくなくなりました）
（オトナになったのでしょうか）
（私のオバサン度が増したので安心したのかもｗ）
（チョット寂しい気もします）

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