写真版ぐるめ部長の『ほぼ高槻』グルメガイドvol.1

画像の無断使用はご遠慮ください。ヒトサラなどに食べログから提供された画像も含みます。地元のキュレーションサイトに結構使われてしまったので、こう書かざるを得ません(^^;)

コラム 【犬の気持ち】




ウチの近くの道路で、自転車と歩行者の事故が起きた。
たまたま、その対岸の歩道にいた私。
おまわりさんに事情を訊かれたのだけど。


「何も分かりません」、コレしか言えなかった。
近所の主婦友と立ち話していて、パトカーが来たのにも気がつかなかった・・・
もちろん、主婦友もだ。


「ホントにですか?」、とおまわりさん。
本当なんです、主婦友の娘さんの通う学校の、先生の噂話に夢中だったんです。
ごめんなさい。



このとき、ふと、神戸の実家の近所で飼われていた2匹の犬を思い出した。
シロは、全然吼えないおとなしい犬で、「賢いね~」と近所の評判は上々。
一方、チャッピーは、誰にでも吼えるバカ犬、とされていた。


ある日、その実家の裏山で、女性の死体が見つかるという事件が発生。
他殺らしいとのコトで、現場周辺の民家に聞き込みの刑事さんが。
もちろん、我が実家にも。
質問の内容は、「犬が鳴きませんでしたか?」。


どうやら、夜中に起きた事件で不審な人物を目撃したヒトがいないのか、
犬の鳴き声で犯行時刻を推し量ろうとしたみたい。


ところが、近所の住民の皆がみな答えた言葉は、「何も聞こえませんでした」。
シロは仕方ない、普段からおとなしいんだから。


ところが、この日に限って、いつもは夜中だろうが何だろうが、
ちょっとでもヒトやクルマが通ると吼えたくるチャッピーまでもが、
どうしたコトか、沈黙を守っていたのだった。


「いつもはあんなに吼えるのに、なんで今回だけ吼えなかったの!」
飼い主や近所の住民に、怒られ、白い目で見られる、チャッピー。


「いつも全然吼えないから、こんな時にも役に立たない!」
コッチはコッチで、やっぱり叱られてる、シロ。


2匹とも俯いて、こころなしか悲しそう、目が卑屈。
私も心の中で、「ホントに役立たずなバカ犬たちね」と、2匹を斬り捨てた。



時は流れて20数年後、私と主婦友は2人一緒に、
おまわりさんの白い目に身を竦ませている。


「全くよ~、役立たずなおばさんたちだぜ」、きっとそう呆れてるに違いない。


やっと今、遅ればせながら、あの時の2匹の気持ちが理解できた・・・
ごめんだったね~、シロ、チャッピー、許してね。






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